はじまりは、話し合い法座から。
仏教座談庵「いろり」は、オンラインで【話し合い法座】をする場から生まれました。
まずは【話し合い法座】についてご案内します。
話し合い法座って??
話し合い法座の特徴は「一緒に語る」ことです。僧侶もそうでない人も、仏教に詳しい人もそうでない人も、みんなひっくるめての語り合い。【わたしのこと・自分のこと】を大切にしながら、自分の意見・思いを語り合います。
話し合い法座で大切にされていること
- 僧侶が一方的に話をするのではなく、みんなで聞いたことや分からないことを、日常生活の疑問や悩みを通して話し合い確認し合います。
- Q&Aではなく「聞く・話す」を繰り返しながら宗教的な教えに問うていきます。
- それぞれの違いを認め合いながら、「話し合うこと=聞き合うこと」を大事に。時間を共有しながらその時の【であい】を深めていきます。

オンライン話し合い法座
コロナ禍以前の話し合い法座は、リアルな場でのみ開催されてきました。それを2020年に「オンラインでやろうよ!」と立ち上げたのが、オンライン話し合い法座。
開催するうえで、仲間たちと最も時間を割いて考えたのは、どうすればオンラインで安心・安全を担保しつつ、居心地の良い空間を用意できるか。そこで、話し合い法座を満喫してもらうために【場の約束】を提案してきました。
- 場の約束① みんな同じ立場で
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全員が話をできるように場を整える係として、進行は僧侶が務めます。質問の回答者でもなく、先生でもないので、〇〇さんと気軽に呼んでもらいます。
- 場の約束② 話し合って聞き合って、自分を深めましょう
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話す時間と同じように、聞く時間も大切。話し合い法座は、良し悪しを決める場でありません。また全員が納得するような答えを出す場でもありません。話し合いを通して、ご自身を深める場です。
- 場の約束③ 話は置いて帰ります
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1番大事なこと。聞いたことや話したことはこの場に置いて帰ります。参加した感想や参加して気づいたことをSNSなどで発信するのは大丈夫ですが、個人情報や個人の尊厳に関わることを持って帰って拡散することは厳禁としています。
これまでの歩み
毎回担当・進行役僧侶を替えて開催してきました。過去の様子をざっくりとご紹介します。

第一回 わたしの幸せってなんだろう?
多くの人が求めている「幸せ」。
「自分の価値観のチェック」の時間。

第二回 自分らしさってなんだろう?
自分を「自分」としているものは?
自尊感情を見つめます。

第三回 苦手な人嫌いな人のこと
苦手な人やものをリストアップ。
自分は「どんな人でありたい?」

第四回 私にとって大事なもの
お互いの大事なものは、当然違う。
違いを受け入れ合うことを考える。

第五回 仏教的人づきあいのすすめ
人づきあいを丁寧に考えてきた仏教。
悩み多い人間関係の話し合い。

第六回 「孤独」について
わたしを理解してくれる人は、いない。
誰もが抱える孤独を考えました。

第七回 コロナと私
私にとって「コロナ」って?
率直な思いの語り合いでした。

第八回 「ほめられる」ってありがたい
自己肯定感は大事。
褒めることから人間関係を考える。

第九回 発達障害を語ろう
誰もが持っている凸凹。
自分と他者の凸凹を認めるには?

第十回 「喪失と私」を語る時間
悲嘆の形は、一人ひとり違って当たり前。
自分のグリーフを見つめ考える時間。
参加者のご感想
参加者は毎回バラバラに班分けされ、話し合うメンバーはいつも違います。そんなドキドキの場のご感想を一部ご紹介。

穏やかにお迎えくださるのが、とても心地よいです。せっつかれず、何を話してもよくて安心していられる場だなあと感じています。



人見知りで口下手な私には、少ない人数での話し合いはありがたかったです。担当の僧侶の方も優しい感じで見守ってくださったので、安心しました。



他の人の言葉はもちろん、自分の言葉も自分に返ってきて勉強になりました。元気がなかった人が少し元気になっていったような気がしています。人は吐き出す事によって、一つ進めるのだと思います。
「いろり」のこれから
そんな仏教座談庵「いろり」、次回の開催情報を順次お知らせしたいと思っています。
どうぞお気軽にご参加ください。一緒にお話ししましょう♪
いろりの僧侶たち
五藤 広海 香川 公潤 唐溪 悦子 加藤 学 松野尾 浩慈 田坂 亜紀子 武田 正文 藤田 圭子 藤井 大樹